痛風・高尿酸血症

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痛風・高尿酸血症とは

痛風・高尿酸血症とは 高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が高くなる状態を指します。具体的には以下の基準で判断されます。

血清尿酸値が7.0 mg/dL以上

尿酸は体内で作られるプリン体の最終代謝産物で、通常は腎臓から尿中に排泄されます。尿酸の生成過剰や排泄低下などで血中尿酸値が上昇すると、関節や腎臓などに尿酸塩結晶が沈着します。痛風とはこの結晶が引き起こす激しい炎症反応のことで、関節の腫れ、発赤、熱感、激痛などの症状が現れます。

高尿酸血症は痛風以外にも、尿路結石、腎障害、動脈硬化、心血管疾患といった合併症を引き起こすことがあります。

高尿酸血症の種類

高尿酸血症には尿酸酸性過剰型、尿酸排泄低下型、腎外排泄低下型、混合型の4つの種類があります。

尿酸産生過剰型

尿酸の産生が増加することで高尿酸血症を引き起こすタイプです。プリン体の代謝酵素の異常や、細胞分解の亢進などが原因となります。

尿酸排泄低下型

尿酸の腎臓からの排泄が低下することで高尿酸血症を引き起こすタイプです。尿酸の腎臓での再吸収の増加や、分泌の低下などが原因となります。

腎外排泄低下型

尿酸の腎臓以外からの排泄が低下することで高尿酸血症を引き起こすタイプです。主に消化管からの尿酸排泄の低下が原因となります。

混合型

尿酸の産生過剰と排泄低下が混在して高尿酸血症を引き起こすタイプです。複数の要因が関与していることが多く、肥満、過食、飲酒過多、メタボリックシンドローム、遺伝的要因と生活習慣の複合などが原因となる場合があります。

高尿酸血症の合併症が起きるメカニズム

尿酸はプリン体の代謝産物として体内で生成され、主に腎臓から尿中に排泄されます。尿酸は適度な量であれば、抗酸化作用を持つなど、生体にとって重要な役割を担っています。

尿酸の役割

尿酸は、活性酸素種(フリーラジカル)を中和する抗酸化物質としての働きを持ちます。また血管内皮機能を維持し、血管の弾力性を保つ役割も担っています。

しかし血中尿酸値が高くなりすぎると、尿酸塩結晶が関節や腎臓、血管などに沈着しやすくなります。尿酸塩結晶が沈着した組織では、炎症反応が起こり、組織の損傷や機能障害を引き起こします。

尿酸塩結晶の沈着と炎症

関節内に尿酸塩結晶が沈着すると、マクロファージが活性化され、IL-1βなどの炎症性サイトカインが放出されます。これにより急性炎症反応が引き起こされ、関節の腫れ、発赤、熱感、激痛などの痛風発作症状が現れます。

長期間の高尿酸血症により、関節周囲や皮下に尿酸塩結晶が蓄積すると、痛風結節(トフィ)を形成します。痛風結節は慢性的な炎症を引き起こし、関節の変形や機能障害の原因となります。

腎障害と尿路結石

高尿酸血症では尿中の尿酸濃度が高くなるため、尿路に尿酸結石が形成されやすくなります。尿酸結石は尿路閉塞や感染を引き起こし、腎盂腎炎や腎不全の原因となります。
また腎臓の尿細管や間質に尿酸塩結晶が沈着すると、尿細管の閉塞や間質の線維化を引き起こします。これにより腎機能が低下し、慢性腎臓病へと進行することがあります。

動脈硬化と心血管疾患

高尿酸血症は血管内皮機能障害や酸化ストレスの増加を介して、動脈硬化を促進します。動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスクが高まります。
また高尿酸血症はメタボリックシンドロームや高血圧、脂質異常症などの心血管疾患のリスクを高めるとされています。

当院の治療

高尿酸血症の主な治療は生活指導と薬物療法です。

生活指導ではプリン体の多い食品(肉類、魚介類、ビールなど)の制限、十分な水分摂取、適度な運動、肥満の改善などを行います。

薬物療法には尿酸生成阻害薬(アロプリノール、フェブキソスタットなど)、尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロン、プロベネシドなど)、尿アルカリ化薬(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム)などがあります。

奈良市・奈良駅のならまち内科 あいりレディースクリニックでは、患者様お一人おひとりの状態に合わせた生活指導と薬物療法を提案しています。痛風発作を繰り返す方、高尿酸血症を指摘された方は、ぜひ当院にご相談ください。

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