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子宮内避妊具とは
子宮内避妊具の概要
子宮内避妊具(IUD)は、子宮内に挿入される小さなT字型の医療機器です。医療従事者によって子宮内に留置され、長期的な避妊効果を発揮します。子宮内避妊具は避妊効果が高く、一度挿入すると数年間は避妊が可能です。
子宮内避妊具の種類
現在日本で使用されている子宮内避妊具には以下の2種類があります。
銅製IUD
銅イオンを放出することで避妊効果を発揮します。避妊効果は挿入後すぐに発揮され、10年間持続します。ホルモンを含まないためホルモン関連の副作用がありません。
ホルモン放出型IUD(ミレーナ)
プロゲスチンを徐放することで避妊効果を発揮します。避妊効果は挿入後7日目から発揮され、5年間持続します。月経症状の軽減などの追加的な効果もあります。ホルモン関連の副作用が生じる可能性があります。
こんな方におすすめ
子宮内避妊具は次のような方におすすめです。
- 長期的な避妊を希望する方
- ピルの服用を忘れがちな方
- 自然な月経周期を維持したい方
- 出産後すぐに避妊を開始したい方
- 次の出産までの期間を確保したい方 など
子宮内避妊具は個人の健康状態や生活スタイルに合わせて選択することで、長期的で効果的な避妊方法となります。奈良市・奈良駅のならまち内科 あいりレディースクリニックでも子宮内避妊具のご希望の患者様に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
子宮内避妊具のメリット
子宮内避妊具には次のようなメリットがあります。
高い避妊効果(99%以上)
子宮内避妊具は適切に挿入されれば、避妊効果は99%以上と非常に高くなります。他の避妊法と比較しても、子宮内避妊具の避妊失敗率は非常に低いです。
長期間の避妊が可能(3~10年)
銅製IUDは最大10年間、ホルモン放出型IUDは3~5年間効果が持続します。
維持・管理の手間が少ない
子宮内避妊具はピルのように毎日服用する必要がなく、性行為の度に装着する必要もありません。また、子宮内避妊具の挿入および取り外しは医療従事者が行います。このため自己管理の手間が少なく、避妊の失敗リスクをより引き下げられます。
授乳中でも使用可能
子宮内避妊具は授乳中でも安全に使用できます。特にホルモンを含まない銅製IUDは母乳の量や質に影響を与えないため、授乳中の女性に適しています。
子宮内避妊具のデメリット
こうしたメリットに対し以下のようなデメリットもあります。デメリットを理解することは、適切な避妊法を選択する上で重要です。子宮内避妊具の使用に関する不安や疑問がある場合はあらかじめ婦人科医に相談し、自分に合った避妊方法を選択することが大切です。
挿入時や取り外し時の痛み
子宮内避妊具の挿入および取り外しの際子宮頸管を通過する必要があるため、痛みを感じる場合があります。ただし鎮痛剤の使用や挿入時期の調整などで痛みを軽減することは可能です。
月経痛や出血量の増加
子宮内避妊具を使用すると月経痛が強くなったり、月経の出血量が増加したりする可能性があります。特に銅製IUDでは月経症状の変化が顕著に現れる傾向があります。
自然に排出されてしまうリスク
子宮内避妊具の自然排出率は挿入後1年以内で2~10%程度とされています。定期的な検診で子宮内避妊具の位置を確認しておくことが重要です。
感染症・穿孔などのリスク
骨盤内感染症(PID)のリスクがわずかに上昇するケースや、ごく稀に挿入時または使用中に子宮内避妊具が子宮壁を突き破ってしまうケースがあります。またホルモン放出型IUDでは、プロゲスチンに関連する副作用が生じる可能性があります。