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生活習慣病とは

生活習慣病とは

生活習慣病とは、個人の生活習慣が発症・進行に深く関与する疾患群を指します。不適切な食生活、運動不足、喫煙、過度の飲酒、ストレスなどの負担がかかる生活習慣が長期間続くことで、徐々に発症し、重症化していきます。
これらの病気は、QOL(生活の質)を低下させるだけでなく、放置すると命に関わる重大な合併症を引き起こす可能性があります。

生活習慣病の主な原因

生活習慣病の主な原因とされているのは以下の6つです。これらの原因が複合的に作用することで、生活習慣病の発症リスクが高まります。
生活習慣病の予防と管理には生活習慣を改善し、これらの原因を取り除くことが不可欠です。

食生活の乱れ

  • 高カロリー、高脂肪食、高糖質食の過剰摂取
  • 食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの不足
  • 不規則な食事時間や夜遅い食事

運動不足

  • 座りがちな生活や車の利用による運動量の減少
  • 定期的な運動習慣がない

喫煙

  • タバコに含まれる有害物質が血管を傷つけ、動脈硬化を促進する
  • 肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器系の生活習慣病リスクが上昇

過度の飲酒

  • アルコールの多量摂取による肝臓への負担
  • 高血圧、脳卒中、肝硬変などの生活習慣病のリスクが増加

ストレス

  • 慢性的なストレスによるホルモンバランスの乱れ
  • 間接的に喫煙、飲酒、過食などの不健康な行動を誘発

睡眠不足や不規則な睡眠

  • 生体リズムの乱れによるホルモン分泌への影響
  • 肥満、糖尿病、心疾患などの生活習慣病のリスクが上昇

生活習慣病の種類

糖尿病

糖尿病には1型、2型、妊娠糖尿病などがあり、1型は自己免疫によって膵臓のインスリン分泌細胞が破壊されてインスリン欠乏を起こし、2型はインスリン抵抗性により血糖値が上昇します。妊娠糖尿病は妊娠中にインスリンが効きにくくなって発症する糖尿病です。

高血圧

高血圧には原因不明の本態性高血圧と、他の病気が原因の二次性高血圧があります。

脂質異常症

脂質異常症には動脈硬化を促進する悪玉コレステロールが増加する高LDLコレステロール血症、動脈硬化を予防する善玉コレステロールが減少する低HDLコレステロール血症、中性脂肪が増加し動脈硬化のリスクが上昇する高トリグリセリド血症などがあります。

動脈硬化症

動脈硬化症には心臓に血液を送る冠動脈が硬化し狭心症や心筋梗塞を起こす冠動脈硬化症、脳に血液を送る動脈が硬化し脳梗塞や脳出血を起こす脳動脈硬化症、手足の動脈が硬化ししびれや痛みを起こす末梢動脈硬化症などがあります。

痛風・高尿酸血症

高尿酸血症になると血中の尿酸値が上昇し、関節に尿酸結晶が沈着して痛風発作を起こすことがあります。

肥満症

肥満症には内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満があり、内臓脂肪型肥満は内臓に脂肪が蓄積することで糖尿病や心疾患のリスクが高まる一方、皮下脂肪型肥満は皮下に脂肪が蓄積し外見上太って見えます。

心疾患

心疾患には冠動脈の動脈硬化により心筋への血流が減少する虚血性心疾患と、心臓のポンプ機能が低下し全身に十分な血液を送れなくなる心不全などがあります。

脳血管疾患

脳血管疾患には脳の血管が詰まり脳細胞が壊死する脳梗塞、脳の血管が破れ出血により脳が損傷する脳出血、脳動脈瘤が破裂し、くも膜下腔に出血するくも膜下出血などがあります。

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病(CKD)には糖尿病による腎臓の細小血管障害である糖尿病性腎症や、高血圧による腎臓の細小血管障害である高血圧性腎症などがあります。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)には肝臓に脂肪が蓄積するが炎症や線維化を伴わない単純性脂肪肝や、肝臓の脂肪蓄積に加え炎症や線維化を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などがあります。

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