月経移動(月経周期調整)

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月経周期調整とは

月経周期調整の概要

月経周期調整の概要

月経周期調整とは女性の月経周期をコントロールすることで、月経の時期や頻度を調節することです。

月経周期とは女性の体内で卵子が成熟し、排卵、そして子宮内膜が剥離・排出される一連の過程を指します。この周期は通常約28日ですが、個人差があります。月経周期は主に女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの作用によって調節されています。

月経周期調整を行う際はこうした女性の体の仕組みを利用し、低容量ピルや中用量ピルなどを使って体内のホルモンバランスを調整することで排卵を抑制し、月経周期をコントロールします。

月経周期調整の具体的な方法

月経を早める場合

月経を早める場合は以下の流れでピルを服用します。

Flow01

低用量ピルまたは中用量ピル

Flow02

低用量ピルを14日間以上、または中用量ピルを10日間服用し続けます

Flow03

連続して服用した後、ピルの服用を終了します

Flow04

服用終了の2~3日後に、生理が始まります

 
重要なポイントはずらしたい生理の1つ前の生理からピルを服用し始めることです。そのため事前にスケジュールを調整しておくことが大切です。

月経を遅らせる場合

月経を遅らせる場合は以下の流れで周期調整を行います。

Flow01

遅らせたい月経の5日前から、月経周期調整用の中用量ピルの服用を開始します

Flow02

遅らせたい日程の最終日まで中用量ピルを飲み続けます

Flow03

ピルを服用している間は生理は来ません

Flow04

ピルの服用を中止してから2~3日で、生理が始まります

 
いずれの方法も医師の指導のもと、適切な用量のピルを服用することが重要です。自己判断でピルを服用することは避け、必ず医師に相談してください。

こんな方におすすめ

月経周期調整は医師の判断により治療の目的で行われる場合もありますが、以下のような個人的な目的で利用する患者様もいらっしゃいます。

  • 旅行、結婚式などプライベートの予定と月経が重ならないようにしたい
  • 修学旅行や部活動の大会、受験などの日程と月経が重ならないようにしたい

 
中高生でも月経が始まっているお子様であれば、月経周期調整は可能です。正しい方法で行えばその後の月経周期への悪影響が出ることもないため、お悩みの際はお気軽にご相談ください。

月経周期調整のメリット

月経周期調整を行う場合月経を早める場合と遅らせる場合で、それぞれメリットが異なります。目的や好みによってどちらの方法で月経周期調整を行うかを選ぶことができます。

月経を早めるメリット

  • 大切なイベントの期間中にピルを飲む必要がない

月経を遅らせるメリット

  • 正しくピルを飲むことでほぼ確実に月経を遅らせることが可能
  • 遅らせたい月経の5日前からピルの服用を始めればいいので、予定が急に決まった場合でも周期調整ができる

月経周期調整のデメリット

メリットと同様デメリットも月経を早める場合と遅らせる場合で異なります。また以下では、副作用をはじめとする月経周期調整自体の注意点についてもご紹介します。

月経を早めるデメリット

  • 月経周期の調整がうまくいかなかった場合、大切なイベントに月経が重なってしまう可能性がある

月経を遅らせるデメリット

  • 大切なイベントの期間中もピルを飲む必要がある
  • 副作用が強く出る場合、ピルの副作用でイベントに悪影響が出る可能性がある

月経周期調整を行う際の注意点

副作用がある

ピルを服用することによる吐き気、頭痛などの軽度の副作用が現れる場合があります。

ピルの処方が受けられない方がいる

以下のような持病や生活習慣をお持ちの場合は、ピルの処方が受けられない場合があります。

  • 35歳以上でかつ1日15本以上の喫煙習慣がある方
  • 高血圧・脂質異常症の診断を受けている方
  • 乳がん、子宮頸がん、子宮体がんの診断を受けている方
  • 妊娠の可能性がある方
  • 血栓症の既往症がある方
  • 前兆のある片頭痛の既往症がある方 など

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